日本武道館主催行事でオランダ王国/日本国通商400周年記念日本武道代表団の一員として財団法人全日本空手道連盟より信川邦明会長と貴洋本部長がオランダ王国へ派遣される。 詳細は以下報告書に記す。

平成21年11月4日、成田空港で松永団長以下、13武道団体、総勢75名のオランダ王国派遣日本武道代表団の結団式・壮行会が盛大に行われた。
 空手道連盟からは、澁谷孝7段、前田利明7段、信川邦明7段、安住敏克6段、渡辺純一6段、信川貴洋6段の6名が参加した。

成田を出国後、約12時間でオランダ、アムステルダムに到着した。
 5日午前より代表者による日本大使館、アムステルフェーン市、アムステルダム市への表敬訪問を行い、それ以外の団員は焼物の有名な町デルフトへの視察を行い、その後午後7時からアムステルフェーン市役所において記者会見、ウエルカムパーティが開催され、地元武道関係者との交流が行われた。

 6日はアムステルダム市内を視察。オランダには国立美術館やゴッホ美術館等の有名な美術館に名画が数多く残っており、美術鑑賞をしていると時を経つのを忘れるくらい素晴らしい時間を過ごすことができた。
 午後7時から「武道セミナーと武道演武の集い」がコングレンスホールにて開催され、村岡直樹先生(日本武道学会理事長)の「嘉納治五郎師範に学ぶ」と題する講演が行われ、続いて各武道の演武が行われた。
 空手道は、信川貴洋がバッサイ(大)の形を演武した後、安住敏克がカンクウ(小)の形を演武し、続いて前田利明、渡辺純一の両名が約束組手を披露した。
 

 7日は交流稽古会が午前10時から午後4時まで、オランダ空手道連盟会長David J. Roovers以下80名が参加して行われた。
 午前中は前田利明による組手テクニックの練習、午後からは各流派に分かれて形の指導を行い、オランダ人の空手に対する取り組み方は真剣そのものであり、少しでも多くのことを学ぼうとする意気込みが感じられた。
 夜は前述のオランダ空手道連盟会長主催による懇親会を開催していただきオランダ料理を堪能した。

  8日は演武会があり、スポーツホール・ザウドに到着後、各武道が順番にリハーサルを行い、午後2時の開始に向けて入念に最終チェックの後、午後2時より演武会が開始された。 松永団長の挨拶に始まり、各武道が順番に演武を行い、各武道の一流の技を目の当たりにした瞬間、改めて日本武道の伝統の重み、熟練した技の数々を肌で感じとることができた。
 空手道においては、信川邦明、貴洋がニーセーシの形と分解、次に前田利明、渡辺純一の両名が約束組手、そして最後に、澁谷孝、安住敏克が居捕りを行い、それぞれの各流派の特徴を活かした演武が行われ、3500人の観衆から多くの拍手の内、無事演武会を終えることができた。
 演武会終了後のワークショップでは、安住、渡辺、信川(貴)の3人で形の演武を行い、その後は、現地の子供達と合同で形を練習するなど短い時間であったが、日本の武道「空手道」を肌で感じて頂けたと確信した。その後、同会場で打ち上げパーティが開催され全員出席をした。
 

 9日は郊外視察で風車やチーズ工場を見学し、オランダらしさを満喫しました。夜、ホテルで解団式及び懇親会へ出席した。
 

 10日にオランダを発ち翌11日に全員無事日本に到着した。
 今回の演武会を通して、あらためて武道のすばらしさや大切さを感じることができ、このような貴重な体験をさせて頂いた全日本空手道連盟、日本武道館、関係者、さらにはオランダ滞在中にお世話いただいたKLM空手クラブの今野氏に心から感謝申し上げます。